すでに影響を受けるご家庭の方はご存じのことではありますが、吹田市立山田第五小学校(山五小、吹田市山田西)が、児童数の減少に伴い、山田第三小学校(山三小、山田西)と統合されることになっています。今年度が最後の年で、来年度から山五校区は山三校区の一部になります。
山五小って?
山五小学校は、吹田市山田南と山田市場の一部、イズミヤ千里丘店の北西側を校区としている小学校です。学校自体は校区内になく、名神高速のガードをくぐった山田西(山三小学校区)にあるという、珍しい学校です。中学校は山田中学校です。
山五小の統合概要
昨年11月、吹田市は、児童数が減少し、全校で6学級の「過小規模」となっている山五小学校を山三小学校と統合することを決めました。あわせて、中学校の進学先は山田中学校から西山田中学校に変更されます。具体的には、次の通りです。
- 2025年度に山田第五小学校を山田第三小学校に統合します。
- 統合に伴い、山田南・山田市場9番~11番(山田第五小学校区で、山田中学校区の一部)については、西山田中学校の通学区域に変更します。
- 当分の間、現在の山五小学校区に住んでいる者は、西山田中学校、山田中学校のいずれかを選択することができる経過措置を設けます。
- 山田第五小学校内に設置し、運営している山五留守家庭児童育成室は、山三留守家庭児童育成室に統合します。
学校の位置と校区の範囲。塗りつぶし範囲が山五小学校区。
1番:山五小、2番:山田中(現在の進学先)、3番:山三小(統合先)、4番(3番よりさらに西方向):西山田中(新しい進学先)。
小さな山五小ができた経緯
山五小学校は、1986年に、山三小学校の児童数増加に伴い、校区を分離する形で開校しました。当初の校区は山田南だけでしたが、マンション建設に伴い、山田市場の一部が校区に加わりました。ただ、児童数は大きく増えたわけではなく、開校時は1学年90名前後、2000年代になってからは1学年50名前後と、小規模な小学校でした。
来年度、山五小学校としての39年で幕を閉じ、再び山三小学校に統合されることになりました。
なぜ統合?
今回の統合は、全国で行われている「学校規模適正化」の一環です。小さすぎる学校は人間関係の広がりや教員の業務負荷に課題があり、大きすぎる学校は、特別教室の利用に支障が出るため望ましくないとされています。吹田市でも、必要に応じて、校区の変更や学校の統合が行われてきました。
例えば、過去に吹田市では、千里ニュータウンの人口減少に伴い、2003年に竹見台・南竹見台小学校を統合して千里たけみ小学校となり、2009年には北千里小学校の校区を青山台と古江台の両小学校に移し、北千里小学校が廃校になりました。
直近では、国循跡地の再開発の対応として、今年度から藤白台小学校の校区の一部が隣接する青山台小学校に移されました。
近年の公立の学校では避けて通れない規模適正化ではありますが、当事者となる家庭や子供たちにとってはたまったものではないことでもあります。
同じ敷地にあった2校を一体化しただけと言える竹見台の2校の統合は2年ほどで進んだものの、北千里小学校の廃校は、当初計画通りには進まず、段階を踏んで校区を変更したこともあり、公表から廃校まで約5年かかりました。
反対されなかったの?
今回の山五小学校では、小学校がなくなる上、通学先の中学校が変わり、遠くなります。歴史的には元に戻るわけですが、校区は「(広い意味での)千里丘エリア」から「山田エリア」に変わることになります。現在の生活圏を考えると、大人にとっても子どもにとっても受け入れづらいものかと思います。
実際、山五小学校の「規模適正化」は今年度に行われる予定でしたが、スケジュールが見直され、来年度に統合されるということになりました。
山五小学校の最後の1年は、児童数160名でスタートしています。来年度の統合に向けて、山五小学校と山三小学校の児童が交流する機会を設けられています。
関連リンク
- 吹田市立山田第五小学校 公式サイト
- 学校規模適正化(第2期)について(2023年11月21日 報道発表) | 吹田市
- 市立小・中学校の学校規模 | 吹田市
- 吹田市立小・中学校の適正規模等に関する意見書 | 吹田市
*吹田市の学校規模適正化の考え方の元になっているものです。
過去のニュース記事
- 新校名は「千里たけみ小」 来春統合の「竹見台」「南竹見台」(2003年)
- 吹田に2つの学校が誕生「千里金蘭大学」「千里たけみ小学校」(2003年)
- 北千里小を古江台小に統合 市教委 計画案(2004年)
- 北千里小の統合、来年4月実施を断念 市教委が表明(2004年)
- 北千里小校区再編4月から 廃校は1年延期(2006年)
- 北千里小の廃校が決定 (2008年)
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