千里ニュータウンで初めて「近隣センター」が移動します。豊中市が新千里東町の再開発を発表しました。


豊中市は、千里中央から徒歩10分少々の新千里東町3丁目で、「近隣センター」の建て替えのための再開発方針を公表しました。千里ニュータウンでは、店舗を出店できる場所が限定され、原則として、駅周辺と近隣センターに限られますが、この近隣センターの場所を変更する再開発計画です。

「近隣センター」は、千里ニュータウンの特徴の1つで、街ごとに設けられた商業ゾーンのことです。吹田では○○台、豊中では新千里○町に1か所ずつ設けられています。千里ニュータウンは、商業施設の出店を、原則として駅周辺と近隣センターに限定しており、町で唯一のお店エリアになっています。

ただ、ニュータウンの少子高齢化やニュータウン外の大型スーパーの出店で、どの近隣センターも賑わいが薄れている一方、老朽化したまま建て替えられていない所が大半です。

新千里東町の近隣センターは千里中央駅から東の方角、千里体育館や千里中央公園の近くにあります。周辺は団地の建て替え、団地からマンションへの建て替えなどで、一時よりも人口を増やしており、スーパーなどが営業しているものの、やはり集客は限定的で、建物も老朽化しています。

新千里東町近隣センター周辺の地図

 

今回の計画では、近隣センターを大阪府営住宅の跡地に建て替えます。空いた土地では公共施設の建て替えと新たな集合住宅の建設が行われます。

具体的には、隣接する「府営新千里東住宅」の一角を商業用地に変更し、近隣センターの機能を移します。この場所は、府営住宅の建て替えが計画されています。

近隣センターが移転して空く土地の一部では公共施設の建て替えと新たな集合住宅の建設を計画しています。また、移転した近隣センターも集合住宅と一体的な建物にすることが想定されています。

計画図。左側の水色が現在の近隣センターの位置。ここは住宅と公共施設になる。新しい近隣センターは、右側の水色部分に移る。
計画図。左側の水色が現在の近隣センターの位置。ここは住宅と公共施設になる。新しい近隣センターは、右側の水色部分に移る。

千里ニュータウンでは、吹田市の藤白台近隣センターが2003年に建て替えられるなど、地域によっては再開発が行われていますが、店舗を出店できる場所が限定されている中で、そもそも場所が変わるのは初めてです。

吹田では、南千里と桃山台を結ぶ「千里ぎんなん通り」の沿道に、店舗を誘致する計画があります。行政として「店舗を出店できる場所」を変えるため、都市計画の変更などの手続きがあるためハードルが高く、そう簡単には実現できません。

そのような中で、少し事情は異なりますが、豊中市が一歩先にこの行政手続きを進め始めました。

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