大阪府吹田市教育委員会が全ての市立小中学校で君が代の歌詞を暗記している児童・生徒の数を調査した問題。教職員組合や保護者らが「国歌の強制につながる」として市教委側に強く反発し、市のトップも調査方法を問題視する事態にまで発展した。市教委は今後、同様の調査を実施しないことを決め、一連の経緯の検証を始めた。市教委は何を間違えたのか。
卒業式を間近に控えた3月9日、授業中だった市立小学校の男性教諭のもとに教頭が慌てた様子で駆け寄ってきた。教頭はしゃがみ込みながら「これ急ぎでお願い」と1枚の紙を手渡した。教諭が中身を確認すると、君が代と校歌を暗記している児童数を記入するように求める文書だった。
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