関西大学は、10月11日、吹田市山田南に新しいキャンパス「吹田みらいキャンパス」を開設しました。今年、武田薬品の研修施設の土地と建物を買収していましたが、建物をそのまま転用する形で開設。2024年4月から学生寮を、2025年4月度には「ビジネスデータサイエンス学部」を新設する計画です。
言わずもがな、吹田市には阪急千里線の関大前駅があるように、関西大学として最大の千里山キャンパス(吹田市山手町)があります。開設から約100年という歴史あるキャンパスです。他にもスケート場もあることで有名な高槻キャンパス、高槻駅前で小学校なども入る高槻ミューズキャンパス、堺キャンパス、梅田キャンパスなどがあり、大学の学部拠点だけでも実は4つのキャンパスを擁しています。
今回、新たなキャンパスとして、吹田みらいキャンパスが新設。国際学生寮(下図D)、グラウンド(下図C)と、新しい学部の拠点になります。
吹田みらいキャンパスは、吹田市山田南にあります。最も近い駅はJR岸辺駅で、徒歩20分ほど。岸辺駅を発着する阪急バスの七尾西や亥子谷名神下といったバス停からすぐの場所です。
千里山キャンパスとの位置関係は、最寄り駅どうしで見ると、関大前駅と岸辺駅は直線距離で3キロを超え、まともな乗り換えルートもなく、かなり不便な位置関係です。
しかし、キャンパス間の直線距離ほ約2.2キロメートルで、さほど離れていません。千里山キャンパスの北端の出入り口は、関大前駅とは真反対で、千里山ではなく上山手町付近にあります。路線バスだと最近新設された佐井寺南が丘が便利な場所で、吹田みらいキャンパス方面にも1時間に1本が運行されています。阪急千里山駅とJR岸辺駅を結ぶ路線です。
関西大学は、学生の移動手段としてシャトルバスやレンタサイクルの活用を検討していくほか、路線バスの増発を要望していくようです。
キャンパスは、武田薬品工業が長年研修所として使用してきた土地と建物です。半世紀といった年数の間、拠点の1つになっていました。武田薬品は、それを今年3月、関西大学に売却しました。
関西大学は、研修所の建物や設備をほぼそのまま流用して新たなキャンパスとします。2010年竣工の建物などはまだ新しいため、ほぼ手を入れずに活用される予定です。大通りからのエントランス(上図A)や学舎建物のエントランス(上図B)なども、そのまま。建物に校章が新しく入った以外、以前からの様子と変わりません。
【ブースポニュース速報9:30】吹田市山田南に開設した関西大学の新キャンパス名称は「吹田みらいキャンパス」。午前10時から開設式典が行われる #関大 #関西大学 #関大ガチ勢 pic.twitter.com/8JvBX02hym
— ブームスポーツ編集局 (@boomsports) October 11, 2023
学部開設に先駆けて、来年度より国際学生寮の使用が始まります。関西大学グローバルハウスと名付けられ、国内外の関大生が住む寮になります。244の個室が設けられます。
グラウンドは、人工芝に張り替えられ、体育会ラグビー部が練習拠点を吹田みらいキャンパスに移すとのこと。複数の体育会クラブが移転するようです。
そして、新しい学部は、「ビジネスデータサイエンス学部」という仮称が公表されています。現在、構想中で、2025年4月の開設が計画されています。
あらゆる種類の膨大なデータが蓄積できるようになった現代社会において、データを起点に新たな価値を創出する、データサイエンスの知見が必要とされています。ビジネスデータサイエンス学部では、高度なデータサイエンスのスキルを持ち、それをビジネスの現場で活かせる人材を育成するとしています。
文理融合型の学部で、ビジネスデータサイエンス学科が設けられます。予定されている定員は1学年350人。つまり、吹田みらいキャンパスは、4学年で1500人ほどの学生が学ぶことになります。
吹田市内には、関西大学のほかに、大阪大学(吹田キャンパス、山田丘)、大阪学院大学(岸部南)、大和大学(片山町)、千里金蘭大学(藤白台)があります。吹田に大学のキャンパスが新設されるのは、大和大学の開学以来、9年ぶりです。