関西電力は、8月23日に発生した吹田市を中心とする大規模な停電について、9月に原因の調査結果を公表しました。あるケーブルの劣化がきっかけとなった上で、別の種類のケーブルに施工不良が要因となって別系統への切り替えができず、今回の長時間の停電につながったとみられています。
大阪の大規模停電、関電「関連機器メーカーの施工ミス」 – 朝日新聞
関電によると、送電線は2回線あり、通常は一方に不具合があっても、別回線で送電し、停電しないようになっている。今回は一方の地下送電線の一部で漏電して穴が開き、遮断。電圧が上がった別回線の機器も破損して遮断され、停電したという。機器内で金具の取り付け位置が9年前の設置時から誤っており、想定内の電圧の変化に耐えられなかったとしている。
当時、機器はジェイ・パワーシステムズ(茨城県日立市)が設置。親会社で現在工事業務を移管されている住友電工(大阪市)は「あってはならないミス。誤った取り付けができない構造にするなど再発防止に取り組む」としている。
関電によると、管内にある同種の機器162個に異常はなかった。また、最初に不具合が起きた送電線は、関電管内で11年以降計17件、絶縁できなくなっているのが確認された送電線と同種で、21年度までにすべて交換する予定だった。
関電、大阪・吹田の大規模停電で再発防止策 原因はケーブル劣化と施工ミスで被害拡大と断定 – 産経ニュース
関電管内では、水による絶縁体の劣化が原因となったケーブルの漏電は過去10年間に17件発生。33年までに400キロメートル分を水が浸透しにくいタイプのケーブルに取り換える予定だ。
また、技術者が工事現場で組み立てていた接続部の部品について、あらかじめ工場で組み立ててから現場に持ち込む方式に工程を改め、施工ミスを防ぐ。
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