読売新聞、読売テレビなどは4月27日、豊中市の千里中央駅前にある「よみうり文化センター」の再整備事業について、両社が共同で運営する商業施設「SENRITO(センリト)よみうり」を7月1日に部分開業する予定と発表した。
同事業は、1977年に開業した同センター建物を商業施設とタワーマンションからなる複合施設「SENRITO」に建て替えるもの。今年7月に開業するのは商業施設の第1期部分となる。この事業は読売新聞大阪本社、読売テレビのほか、MID都市開発、関電不動産、関西電力の関電グループ3社が共同で行っている。
建設地の地図
第1期開業部分には、現在のよみうり文化センターから美容院、クリニック、信託銀行、菓子店、画廊など17のテナントが移る。
新規テナントとしてピザレストランの「サルバトーレ クオモ」が北摂エリア初出店、カフェ「スターバックスコーヒー」が千里中央に復活し、ブロックのレゴ社による「レゴスクール」など幼児教育施設が集まる「Active Learning Studio(アクティブ・ラーニング・スタジオ)」が誕生する。
その他にも、3つのクリニック、学習塾、スイミングスクールなどが入る。スイミングスクールは現在もあるが、大阪ガスグループが運営する「コ・ス・パ」に切り替わる。
SENRITO 2階デッキと正面玄関の完成予想図
商業施設の2期部分は2017年春頃に開業予定。イオンモールがスーパーマーケットと専門店街を展開すると発表されている。千里中央には、ピーコックストア、ダイエー、阪急オアシスの3つのスーパーマーケットがあるが、ピーコックとダイエーは現在イオングループの会社が運営している。SENRITOにもう1つのスーパーが開業する際は、これらの施設の再編が検討される可能性もある。
タワーマンションは、地下1階、地上52階、総戸数552戸で、2019年3月から入居予定。土地を賃貸とする「定期借地権付きマンション」として販売される。住戸面積は、もっとも小さいもので51.56m²、もっとも広いものだと277.78m²となっている。販売が開始されるのはまだ先で、来年3月の予定だ。住戸数は「ザ・千里タワー」を遥かにしのぎ、千里中央の新たなランドマークになるものとみられる。
千里中央エリアは、豊中市が「千里中央地区活性化ビジョン」を策定し、具体的な活性化策の検討を始めている。2008年にヤマダ電機等が開業した「千里中央地区再整備事業」の完了後は目立った動きのなかった千里中央。住みたいエリアとして何年にもわたって人気の千里中央だが、商業施設としては、多くの店舗の古めかしさが否めない。SENRITOの開業で、新たな魅力を生み出せるだろうか。