吹田市のごみ焼却施設「南工場」(同市川岸町)の跡地の土壌から、国の環境基準の最高54倍に上る1グラム当たり5万4千ピコグラムのダイオキシン類が検出された問題で、市は緊急に実施した周辺地域の調査結果を発表した。調査結果によると、神崎川堤防下ネットフェンス付近の1か所で、環境基準(1グラム当たり千ピコグラム以下)を上回る2,800ピコグラムが検出されたほか、神安用水路の下流50メートル下流部で、基準値(1グラム当たり150ピコグラム以下)を上回る220ピコグラムが検出された。その他の敷地外の調査は環境基準値以下だった。
市は、同工場の跡地内をブルーシートで覆い、立ち入り禁止にし、敷地外で基準値を超えた神崎川堤防も同様の処置をしている。神安用水路は川底の土砂・泥を除去したという。市では今後、同工場で部分的に崩壊している送風機室の早期解体や追加調査、シート覆いの補強などを対策委員会の意見をもとに実施していくとしている。