吹田市南吹田の神崎川に面した場所に、かつて吹田自動車教習所がありました。営業を終了したのは2021年5月。その後、敷地は売却され、物流施設計画が明らかになりました。
この物流施設は「MUCD南吹田(仮称)」で、2023年内に完成予定です。この詳細をご紹介します。
「MUCD南吹田(仮称)」とはどのような計画?
吹田自動車教習所の跡地の物流施設建設を進めているのは、三菱商事都市開発とサンケイビル。前者は、万博のアリーナ計画を主導している企業です。
営業を終了した年と同じ2021年9月に、「(仮称)南吹田物流施設計画新築工事」として計画が公表されました。敷地面積は約3万6千平方メートル。教習所の敷地をすべて使っての計画です。
敷地はもともと何だった?
そもそも、吹田自動車教習所は、隣にあった吹田ゴルフセンター(こちらも営業終了済み。別途ご紹介予定)とともに、紀州興発という企業が運営していました。紀州興発は紀州製紙の子会社として設立され、紀州製紙大阪工場の隣接地で営業してきました。川に近い立地は製紙に好都合で、遊休地を活用されてきたものとおもいます。紀州興発の設立は1962年で、吹田自動車教習所も1964年から営業されてきました。
なお、紀州製紙は同業の北越コーポレーションと経営統合、合併しており、隣接の工場は、現在北越コーポレーション大阪工場となっています。
どんな建物ができる?
そんな長い歴史のある場所ですが、新たに建設中なのは物流施設「MUCD南吹田(仮称)」です。5階建てで、上階までトラックが上がれるのは、最近の物流施設によくある形態。下記のようなイメージです。
吹田で物流施設と言えば、岸部南に建設され、アスクルの物流拠点となっている「GLP吹田(ASKUL Value Center 関西)」(敷地面積:約7万5千平方メートル、延床面積:約16万5千平方メートル)があります。MUCD南吹田は、その半分ほどの規模です。
大きな建物が建ち、トラックの往来が増加するなど気になりますが、計画が市に届けられてから住民などから提出された意見書はありませんでした。周りは工場や業務施設が多く、住居からは離れており、影響を感じ方かは少なかったものと思います。
今後の予定は?
建物の完成は2023年末予定となっています。どういった企業が使用するのかまだわかりませんが、遠方からの物流の便というよりは、大阪市内や北摂の住宅地への利便性が高い立地のため、我々に身近な企業が使用するかもしれません。
1件のフィードバック
大きな建物が建ち、トラックの往来が増加するなど気になりますが、計画が市に届けられてから住民などから提出された意見書はありませんでした。
提出できる利害関係範囲が狭く、現在、住んでいる人が居なかったので出なかっただけだと思います。隣にマンションが建っていたら間違いなく意見書が出ていたと思います。