国立国際美術館(跡建物)


※当ページの情報は2005年頃に作成したものです。

国立国際美術館は、大阪万博の「日本万国博覧会美術館」(万国博美術館、Expo Museum of Fine Arts)の施設・展示品をそのまま引き継ぐ形で設立されました。しかし、老朽化が進んでいることなどから、2004年に国立国際美術館が大阪市・中之島に移転し、2004年10月から2005年3月にかけて万国博ホールとあわせて解体されました。現在は、日本庭園前駐車場になっています。

平和のバラ園から(2004年)
お祭り広場側(2003年)
万国博ホールと国立国際美術館(2004年

美術館建物は、建築家 川崎 清氏(1932年~)によって設計されました。鉄筋コンクリート造4階建てで、南側お祭り広場の高さが地階、北側の正面入口が1階で、3階までありました。北側の入口は全面ガラス張り、南側は可動式のガラス屋根になっており、他の美術館では考えられない外光を取り入れるという特徴を持っていました。美術館はエキスポタワー、太陽の塔、大屋根から続くシンボルゾーンに建てられ、ガラス張りの外観は万国博ホールとともに印象的でした。

国立国際美術館と万国博ホール(2004年)
旧「三越食堂」跡(2004年)
美術館の東側(2004年)

万博閉幕後、万国博美術館の施設・展示品をそのまま引き継いで1977年に設立されました。収蔵品は、日本画、洋画、水彩・描画、版画、彫刻など多岐にわたりますが、特に1945年以降の国内外の美術を中心に収集が行われています。主な収蔵品にはミロ「無垢の笑い」、ピカソの「道化役者と子供」、「ポスターのある風景」などがあり、約5,000点を所蔵していました。

夢の池の対岸から(2004年)

しかし、増加した所蔵品が増え収蔵庫が手狭になり、地下収蔵庫の湿気が作品保管に向かないことや、万博公園の中でも交通の不便なところにあるなどから、大阪・中之島(大阪市北区)に移転することになりました。移転準備のため2004年1月に閉館、同11月3日(文化の日)に移転オープンしました。使われなくなった万博の建物は、隣の万国博ホールとともに解体・撤去されることになり、2004年10月から2005年3月にかけて解体工事が行われました。

移転前の最終日(2004年)

国立国際美術館(万国博美術館)については、スイタウェブ 万国博ホール・美術館特集でも紹介しています。

移転した美術館(新館)は、2004年11月3日開館しました。

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