操車場跡地に“放置”されている新幹線がニュースになっています。

JR岸辺駅北口から吹田方面に1kmほどの場所、吹田操車場跡地に初代新幹線0系がいることをご存知でしょうか?吹田市が一般公開を予定してJR西日本から譲り受けたものですが、歴史的価値の高い貴重な車両が7年間も放置されて劣化していると、産経新聞が報じています。

ニュース記事はこちらです。
哀れ、無残…「最後の0系」新幹線、無償譲渡も7年間放置 無計画で持て余し、歴史的資料をないがしろ?

この新幹線が吹田に来ることになったのは阪口市長だったとき。吹田操車場跡地に鉄道博物館を建設してにぎわいを創出しようと計画し、JR西日本から無償譲渡を受けました。他にも、在来線の特急「雷鳥」に使用されていた車両の展示も計画されていました。

ニュースとなっている新幹線は、2008年12月にさよなら運転で現役を引退した、一番最後まで運転された中の1両。鉄道ファンのみならず一般人も知っている歴史的な車両の最後の1両です。2009年6月に山陽新幹線の車両基地の博多総合車両所から輸送されてきました。そのときは、輸送の時から報道され、大いに注目を集めました。

当時のニュース映像がインターネットで観られるのでご紹介します。

移送後は、車両のまわりに柵が設けられ、車内には入られないものの、一般に広く公開されそうな形で保管されるような状況でした。過去のデジカメ写真を探すと、移送された年の10月に撮影した写真が見つかったのでご紹介します。

吹田操車場跡地の新幹線0系

吹田操車場跡地の新幹線0系

場所は吹田操車場跡地の貨物ターミナルの北側、岸辺駅北口のロータリーから吹田方面へ進んだ場所です。現在は、譲渡から7年が経過した現在はというと、同じ場所にシートで覆われて残念な状態で、事実上放置され ています。

新幹線が置かれている場所の地図

新幹線として最初の車両である0系は、鉄道の新たな歴史を築いた車両として国内外に20か所で保存されています。例えば、関西では、2014年に閉館した交通科学博物館(大阪市・弁天町)で展示され、今年オープンする京都鉄道博物館(京都市下京区)に移設、再公開されます。JR東日本が主導して開設した鉄道博物館(さいたま)、JR東海のリニア・鉄道館(名古屋市)にもあります。

また、摂津市にある「新幹線公園」でも保存されていることをご存知の方は多いかもしれません。このような環境では、7年前も今も鉄道博物館をつくるという計画には無理があったかもしれません。

この7年間で、阪口市長は選挙に落選し、井上市長に交代。井上市長のときに、吹田操車場跡地は医療拠点とする方針となり、国立循環器病研究センターの誘致、市立吹田市民病院の移転が決まりました。昨年には後藤市長が当選。完全に宙に浮いたまま吹田操車場跡地の再開発が仕上げに向かって進んでいます。

ちなみにこの新幹線の移送には、2,700万円かかっており、何度か塗装の塗り直しも実施。しかし、鉄道ファンから「本物と違う」という声も寄せられているとの事です。そこで吹田市は3,000万円の費用をかけ、塗装のやり直しと劣化している車体の対策を行うとしています。

処分するには反発が大きい貴重なものを受け取ってしまった以上、もはや放置するほうが問題かもしれませんが、存在感が薄いままこれだけの費用を投じてしまったのは、ちょっと無計画すぎたようです。

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